子育ての神様 端午の節句にちなんだ神様の話 神功皇后とは

子育ての神様 端午の節句にちなんだ神様の話 神功皇后とは

子育ての神様 神功皇后とは

 神功皇后 (じんぐうこうごう)とは、仲哀天皇(ちゅうあいてんのう)の后(妻)です。

臨月に入っていた神功皇后は、夫の仲哀天皇とともに筑紫国(つくしのくに)にでかけます。ところが、夫の仲哀天皇は、急死してしまいます。

仲哀天皇が急死した理由には、神様が神功皇后に「西にある金銀財宝にあふれた国をそなたに授けよう」といいました。

それを聞いていた夫仲哀天皇が「西を眺めても国など見えない。あなたは本当に神なのか」と疑いをかけます。

その言葉に怒った神様が仲哀天皇を急死においやったという説があります。

夫の仲哀天皇が亡くなったため、神功皇后が朝鮮半島の新羅(しらぎ)を攻める仕事を任されます。

臨月であった皇后は、遠征中に産気づき腰に石をまいて産気を静め、御子を15ヶ月ものあいだ体内に抱いたまま軍を率いて戦いにのぞんだといいます。

このエピソードは、神の子であることを暗示させた「神母」「聖母」として、神に仕える巫女(みこ)が神の子を産むという考えの母子信仰が元になっているという説があります。

夫のかわりに戦いに行った働くお母さんの先駆けの女性として神功皇后は、子育ての神様だけではなく、安産、勝ち運を授ける神、厄除けの神様となり広く信仰されるようになりました。

 神功皇后 の新羅遠征(しらぎえんせい)

夫である仲哀天皇を失った神功皇后に神は再び「西の国は新羅(しらぎ)であり、この国を治めるのが皇后の御子である」と告げます。

神功皇后は、お告げのままに新羅へと軍を率いて向かいました。不思議なことに、新羅へ向かい大海原へのりだすと船のまわりに大小の魚が集まりだし、船をはこびはじめました。

そのうち、強い神風までふきだし、あっという間に新羅へたどり着きます。この様子を見ていた新羅の国王は恐ろしくなり、戦うことなく降伏してしまいます。

日本書紀では、神功皇后は2回新羅へ遠征を行っているとあります。古事記より神功皇后の存在が大きく取り上げられていることになります。

神功皇后の別名は、気長足姫尊(オキナガタラシヒメノミコト)、息長帯姫大神(オキナガタラシヒメノミコト)、大帯比売命(オオタラシヒメノミコト)、大足姫命皇后です。

古事記や日本書紀などにより名前もさまざまある神様になります。

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強い母の象徴 神功皇后

神功皇后

新羅遠征を無事に果たし、帰国した神功皇后は、無事に子供を出産することとなるのですが、仲哀天皇には、他にも子供たちがいたため、天皇の皇位争いがはじまります。

このことを予想していた神功皇后は、我が子を守り、天皇の位に就けるために、新羅への帰りの船を喪船に作りかえ、自分の子供が死んだかのように偽り帰還していました。

そして、皇位争いを臣下の力を借りながらおさめました。その後、神功皇后は、大和(奈良)へ移り、我が子が成長するまでの長きにわたり政治を行いまとめていきます。

その後、我が子を天皇にしたのです。これが、第15代 応神天皇(おうじんてんのう)です。

神功皇后は、働きながら子供を守り天皇の座に導いた強い母であることからいつしか子育ての神様と言われるようになりました。

子供の健やかな成長を願う強い母である、神功皇后の姿がいつしか、男の子のお祝いである子供の日の象徴となっているのも納得がいくのではないでしょうか。

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神功皇后を祀る日本で有名な住吉大社

住吉大社
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神功皇后を祀っているのは、日本でも有名な神社のひとつ大阪にある住吉大社(大阪市住吉区住吉市)です。

住吉大社の祭神には、神功皇后とイザナギの禊ぎのときに生まれたとされる住吉三神(住吉大神)底筒之男命(そこつつのお)、中筒之男命(なかつつのお)、表筒之男命(うわつつのお)になります。

反り橋
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国宝に指定されている住吉造とともに有名なのは反り橋でしょう。住吉大社では、お祓い、厄除け、商売繁盛、安産、交通安全などの御札、お守り、絵馬があるのも有名です。

神社お寺のお参りの仕方について⇒神社・お寺 お参り の仕方 年神様 ・氏神様とは 参拝方法のマナー

厄除けについての詳しい内容はこちらを⇒【 厄払い ・厄落とし 】 厄年・ 厄払い・厄除け の意味と方法 季節ごとの厄除けすべてまるわかり!

まだまだある 神功皇后 に会える神社

神功皇后は、💮安産・子育て💮合格祈願💮厄除け💮病魔退散💮開運招福のご利益がある神様です。

①鶴岡八幡宮 つるおかはちまんぐう(神奈川県)

鶴岡八幡宮
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住吉大社の他にも神功皇后に会える神社に神奈川県の鶴岡八幡宮があります。源頼朝(みなもとよりとも)創建したことでも有名です。必勝祈願、学業成就、仕事開運祈願、安産祈願、縁結びなどがあり歴代将軍や武将から崇敬された神社です。

鈴の音が幸せを運ぶといわれるかわいいと評判の開運守「鳩鈴守」など多数あるのも魅力のひとつになります。

鶴岡八幡宮

②宇佐神宮 うさじんぐう(大分県)

宇佐神宮
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 八幡社の総本宮が宇佐神宮(うさじんぐう)です。神功皇后、八幡大神、比売大神が主祭神になります。鳳凰のネクタイピンや神馬鈴などめずらしいお守りがあります。

宇佐神宮

③宮地嶽神社 みやじだけじんじゃ(福岡県)

全国の宮地嶽神社の総本宮が福岡県にある神社です。開運、商売繁盛のご利益がある神社で多くの参拝客が訪れます。

色鮮やかな紅葉の御朱印や子供のランドセルつけるこども守りなどのお守りも魅力です。

④忌宮神社 いみのみやじんじゃ(山口県)

山口県にある忌宮神社のご祭神が、神功皇后、仲哀天皇、二人の子供である応神天皇になります。勝運祈願、安産祈願、子孫繁栄、学業成就、開運厄除などのご利益がある神社です。

勾玉の鈴お守り、あじさい鈴お守り、桜鈴お守りがあります。

忌宮神社