カレンダー(日付・季節)で見る日本の しきたり 二十四節気 六曜 九星 ならわしがわかる
- 2019.05.27
- 日本の文化 しきたり 方法がわかる(月別 四季 文化すべて)
- 立夏, 二十四節気, 処暑, マナー, 無病息災, 秋分, keipower, 大安, 立冬, 端午の節句, 友引, 木花咲耶姫, 先勝, 重陽の節句, 日本文化, 先負, 歳時記, 日本マニュアル, 仏滅, 日本のしきたり, 大寒, 令和, 立春, 立秋, 春分, 六曜
日本の しきたり には日付、季節により二十四節気や六曜といった目安があります。大安、仏滅、先勝の文字がカレンダーにかかれているのを見たことあるのではないでしょうか。
その他にも立春や大寒などといった節目を表す言葉もあり、それにともない月ごとに草木を用いたしきたりで無病息災などを願うことをします。
知って得する美しい季節ごとの日本のしきたりについて詳しくご紹介していきます。
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六曜の日取り( しきたり )に合わせるのが大人のマナー
六曜とは、大安、友引、先勝、先負、仏滅、赤口のことです。カレンダーに書かれている六曜に合わせて、行事などの日取りを決めることが日本のしきたりになっています。
六曜は、もともと中国の占いでしたが、室町時代に日本に伝来して以降、時代の流れとともに日本独自の名称や意味に作り変えられました。
六曜 | 意味 |
大安(たいあん・だいあん) | 全てにおいて大吉。特に婚礼に良い日 |
先勝(さきがち・せんしょう) | 午前中が吉、午後が凶 急ぐは吉 |
友引(ともびき・ゆういん) | 友を引く 祝い事には良い日 葬式などの凶事を忌む 朝夕が吉 昼から凶 |
先負(さんまけ・せんぶ) | 午前は凶 午後は吉 何事も控えめに平静を保つ日 |
赤口(しゃっこう・しゃっく) | 凶日 特に祝事は大凶 正午は吉 朝夕は凶 火の元刃物に注意 |
仏滅(ぶつめつ) | 万事凶 葬儀、法事は構わない |
のし紙の書き方については→簡単解説!のし袋のマナー お祝いの表書き、中包みの書き方編 動画解説あり
お見舞いに関するのしの書き方マナーについては→【保存版】病気 見舞い ・災害 見舞い のマナー 祝儀袋(のし袋)の書き方・渡す時期
二十四節気( しきたり )とその意味の早見表
二十四節気とは、1年を24に分けてその季節を表した言葉で表現されます。季節の節目を表す言葉として定着しています。
季節の言葉 | 日付 | 節気・中気名 | 意味 |
小寒(しょうかん) | 1月5日、6日頃 | 十二月節 | 寒さが本格化するころで「寒の入り」といわれています |
大寒(たいかん) | 1月20日頃 | 十二月中 | 寒さがピークになり冷気が強まり1年で最も寒い時期にあたります |
立春(りっしゅん) | 2月4日頃 | 正月節 | 体感はまだまだ寒い時期ですが、春の気配を感じる日といわれ、八十八夜、二百十日などをここから数えます。 |
雨水(うすい) | 2月19日頃 | 正月中 | 雪から雨に変わる時期といわれ、陽気がよくなるとされています。農耕の目安の時期 |
啓蟄(けいちつ) | 3月5日、6日頃 | 二月節 | 冬眠していた虫が地上に這い出てくる時期といわれます |
春分(しゅんぶん) | 3月21日頃 | 二月中 | 太陽が真東から昇り真西に沈む時期で昼と夜の時間がほぼ同じになります。春の彼岸の中日。春の訪れになります |
清明(せいめい) | 4月5日頃 | 三月節 | 清浄明潔、精神明朗の意味があり、春の日差しで草木が芽吹きすべてのものが生き生き清らかに見える時期です |
穀雨(こくう) | 4月20日頃 | 三月中 | 穀物を潤す雨が降る時期といわれます。作物の種まき時期です。 |
立夏(りっか) | 5月6日頃 | 四月節 | 暦の上でここから立秋までを夏といいます。夏の気配を感じる頃になります |
小満(しょうまん) | 5月21日頃 | 四月中 | 麦が穂をつける時期ですべてのものが成長し満足できる大きさに育つと言われる時期です |
芒種(ぼうしゅ) | 6月6日頃 | 五月節 | 稲、麦など芒(のぎ)がある(穂先のある穀物)の種まきをする時期といわれています |
夏至(げし) | 6月21日頃 | 五月中 | 昼の長さが1年で最も長くなる時期です。梅雨入りもあり日照時間が減る時期でもあります |
小暑(しょうしょ) | 7月7日、8日頃 | 六月節 | 梅雨が明け、日差しが強くなる時期です |
大暑(たいしょ) | 7月23日頃 | 六月中 | 夏の暑さが最も強まるといわれ、夏の暑さを乗り切るために土曜の丑の日にうなぎを食べるようになったといわれています |
立秋(りっっしゅう) | 8月7日、8日頃 | 七月節 | 暑さは続く時期ですが、朝夕に秋の気配を感じられるようになります。暑中御見舞はこの前日までにだすのがきまりです |
処暑(しょしょ) | 8月23日頃 | 七月節 | 暑さがやわらぐ時期で、秋風が吹き収穫時期を迎えます |
白露(はくろ) | 9月8日頃 | 八月節 | 「しらつゆ」の意味があり、大気が冷えて露が宿り始めます |
秋分(しゅうぶん) | 9月23日頃 | 八月中 | 昼夜の長さがほぼ同じになり、夜長の季節にはいります。秋の彼岸の中日です |
寒露(かんろ) | 10月8日、9日頃 | 九月節 | 秋が本格化し、草の葉に宿る露が霜に変わる時期になります。肌寒さを感じる頃です |
霜降(そうこう) | 10月23日、24日頃 | 九月中 | 秋の終わり、霜が降り冬の訪れを感じさせる時期になります |
立冬(りっとう) | 11月7日、8日頃 | 十月節 | この日を境に日毎に冬の気配を感じさせます。日差しが弱まり日あしも短くなります |
小雪(しょうせつ) | 11月22日、23日頃 | 十月中 | 雪が降り始める頃で山の頂に雪を見ることができます |
大雪(たいせつ) |
12月7日、8日頃 |
十一月節 | 寒さが本格化し、雪が降り積もってくる時期です |
冬至(とうじ) | 12月22日頃 | 十一月中 | 昼の長さが1年でもっとも短かい日。小豆かゆ、かぼちゃを食べ、ゆず湯に入る日でもあります |
月(しきたり)ごとに行う草木を用いた日本のならわし
日本では昔から花、草、木にいろんな力が宿ると信じられてきました。
土からとれる作物で生きる力を得ているのとおなじで、花、草、木からたくさんの恩恵を授かっています。
野菜や果物を自分で作ってみたいかたにはこちらがおすすめです。
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ここから月別でわかる日本のならわしを紹介していきます。
十五夜のお月見に関する内容はこちらを参考に→十五夜 (9月中旬)月見飾りに必要なもの 十五夜 の楽しみ方とその意味
1月のしきたり
1月のならわしである稲穂を使ってねじる縄の意味には、災いをもたらす神が家の中に入ってこないようにするためのものであり、
年神様をお迎えする準備ができていますよとわかるようにするためです。
邪気、厄災をはねかえし、年神様をお迎えすることで家内安全を願います。
ちなみに色とりどりのお野菜などがならぶおせち料理は、年神様へのささげものでもあります。
お正月に使う祝い箸(ばし)の先端が細くなっているのも、両方からたべられるように、片方を年神様用として一緒に食事をいただくことができるように作られています。
最近ではおせちを通販でたのむ人も多くなり、人気を集めています。
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2月のしきたり
2月の節分の時期に玄関先に飾る日本のならわしに『柊鰯(ひいらぎいわし)』があります。古くから
鬼が嫌うものに臭いものとトゲのあるものといわれていることから、トゲのある柊に鰯の臭みを一緒にして邪気をはらいます。
3月のしきたり
イザナギが黄泉の国の追手をはらおうと近くにあった桃の木になっている実を3個とって投げました。すると、追手の化物たちがみんな逃げたという話が残されています。
そこから、桃には災いをよせつけず長寿をもたらすものとして、桃の節句の時期に桃の花びらを日本酒に浮かべ『桃花酒』を飲むと良いというならわしが生またといいます。
4月のしきたり
美しい女神である木花咲耶姫(コノハナサクヤヒメ)が最初の桜の種を上空から蒔いたという話があります。
4月のならわしには、桜の時期に花見をすると力を得ることができると伝えられています。
5月のしきたり
香りで邪気をはらうためによもぎや菖蒲を用います。5月の端午の節句に菖蒲やよもぎを摘み家や門に飾ったり菖蒲湯に入ったりするのがならわしです。
子供のお祝いのしきたり詳しい内容は→なるほど! 日本のしきたり 文化「帯祝い 」「お宮参り」など子供の成長からみえるお祝いのことばの意味 日本マニュアル
6月のしきたり
6月のならわしには、『紫陽花守り』があります。紫陽花の葉をとり、花を半紙に包み水引の色のついた方が右にくるように蝶結びでくくります。
枝の先を麻ひもでくくって玄関や洗面所、トイレにつるします。邪気をはらい災いをよせつけないといわれます。
また、半紙に名前、生年月日、願い事を書いておくと願いが叶うともいわれています。
6月のしきたり詳しくは⇒6月 のしきたり早見表 夏越しの祓え・厄除けの風習・父の日など意味や準備がわかる
7月のしきたり
7月のならしには、『茅の輪くぐり』があります。夏超えの禊といわれ、茅で作られた輪をくぐると、半年分のけがれを落とし、この後の半年間の厄除けと健康を願うならわしです。
「水無月の夏越えのはらいする人は、千歳の命延ぶというなり」と唱えながら8の字を書くように3回茅の輪をくぐると良いとされています。
7月のしきたり詳しくは⇒7月 のしきたり 早見表 お中元の贈り方・暑中見舞い書き方・七夕の意味・土用の丑の日など詳しく
8月のしきたり
8月お盆の時期に『精霊棚』の飾り付けをします。仏壇をきれいにし、その横に真菰(まこも)=ゴザの上に季節の収穫物を置き、なす、きゅうりで作った馬や牛をならべていきます。
これは、仏様の乗り物に見立ていて、先祖の霊が馬に乗って早く帰り、牛にのってゆっくり戻っていくようにとの願いがこめられているからです。
葬儀の詳しい内容についてはこちらの記事を→【完全保存版!】葬儀までに行う儀式と法要の意味 葬祭のマナー 葬のしきたりすべてここでわかる!
【完全保存版】 通夜葬儀 でのマナー 服装・焼香の仕方・不祝儀袋の渡し方など 仏式
9月のしきたり
9月のならわしには、『重陽の節句』があります。中国で一番大きな陽数が重なる日(9月9日)を重陽とし、この日に邪気払いと長寿を願うと良い日とされています。
日本のならわしでは、9日の前の晩に菊の花に真綿をかぶせて夜露をつけます。夜露のついた綿で肌をなでて若返り、長寿を祈願します。
10月のしきたり
10月のならわしには、田の神様が宿る稲穂をお供えし、感謝する『収穫祭』があります。地方により収穫祭のならわしに違いがありますが、
古くから、豊作を願い感謝することで安泰、繁栄を祈ってきました。
十三夜のお月見に関する詳しい内容はこちらを参考に→【 十三夜 】十三夜(10月中旬)の月見 の楽しみ方 月・星の力 興味深い話
11月のしきたり
11月のならわしには『七五三』があります。七五三では、3歳の男の子女の子、5歳の男の子、7歳の女の子に衣装を着せて氏神様に参拝し、子供の健やかな成長を祈願します。
このときに赤い豆(小豆、ささげ)のお赤飯などを食べると良いとされています。赤い色には、邪気を払う力があるといわれているからです。
子供の祝いの詳しい内容は→「初節句」「 七五三」「十三参り」「成人式」のし・祝儀袋の書き方 金額相場 お祝い お返しの仕方まるわかり
「お七夜」 「お宮参り」「お食い初め」のし のし袋(祝儀袋)の書き方 お返しの仕方 金額相場など子供のお祝いでのマナー2 できる大人マニュアル
12月のしきたり
12月のならわしでは、ゆずを浮かべた『柚子風呂』にはいると風邪をひかないといいます。12月に柚子風呂にはいることで、無病息災になるともいわれています。
日本の美しい しきたり
日本には、季節や月ごとにさまざまなならわしがあります。大人のおつきあいのマナーの中で六曜のきまりごとや二十四節気(季節の変わり目)を目安にして農耕などに役立てられてきました。
日本の美しい文化のひとつです。ぜひ、参考にしてみてください。
お礼お返し内祝に関するより詳しい内容はこちらを参考に→【保存版】お礼 お返し 内祝の時期 金額相場 のし 避ける言葉のすべてがわかる
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