【端午の節句】5月飾り 端午の節句 で用意するもの それぞれの意味すべてわかる!
- 2019.10.21
- 日本の文化 しきたり 方法がわかる(月別 四季 文化すべて)
- ちまき, keipower, かしわ餅, 端午の節句, 鯉のぼり, しきたり, 日本文化, 日本のしきたり, 菖蒲湯, よもぎ, 五月人形
5月5日の 端午の節句 は、男の子の成長と健康を祝う日で、5月人形を飾ったり、鯉のぼりを立てたりします。
その他にも、ちまきやかしわ餅、菖蒲湯(しょうぶゆ)と 端午の節句 にかかせない食べ物や植物があり、深い意味が込められています。
ここでは、端午の節句に用意するものや興味深い話などお子様やお孫さんに話してあげたくなる内容をご紹介していきます。
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端午の節句は男の成長を願う日
端午とは最初の午の日を表し、昔は、5月5日ではなく、5月はじめの午の日のことをいいました。
「端午(たんご)」の言葉は、古代中国で生まれた言葉です。もともとは、老若男女にふりかかる災いをはらい、長寿を祈願する日でした。
かつては、季節の変わり目に魔が入りやすい時期として薬効の高い鹿の角や邪気をはらうとされる菖蒲やよもぎを求め出かけるしきたりがあり、
鹿の角は薬として、菖蒲やよもぎは宮廷の軒にさすことをしていました。
いつしか、「菖蒲(しょうぶ)=尚武(しょうぶ)」と通じることから武家社会が主流の時代から男の子の成長を願う節句として祝うようになりました。
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五月人形のはじまり
江戸時代に入り、男の子の成長や武運を祈り鎧(よろい)や太刀(たち)を贈るようになります。
そして、疱瘡(ほうそう)といった怖い病などをはらうため「鍾馗(しょうき)」の人形や鍾馗図(しょうきず)の掛け軸を飾っていたのがはじまりでいつしか五月人形へと変わっていきました。
葛飾北斎「鍾馗図」by.wikimedia Katsushika Hokusai [Public domain]
鍾馗とは、古来中国に実在した人物ともいわれており、日本では、鬼より強い鍾馗として厄除けになっています。葛飾北斎なども鍾馗図を描いていることでも有名です。
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鯉のぼりのはじまり
「鯉(こい)が滝をのぼりきると龍になる」という中国の故事から立身出世(りっしんしゅっせ)を祈り鯉のぼりをたてるようになったといいます。
昔、武家は、家紋の入った幟(のぼり)を掲げ、町人は、鯉のぼりをあげていたそうです。鯉のぼりの五色の吹き流しには、
川をのぼるときに龍に食べられませんようにという願いと魔除けの意味があるといいます。
五月人形の飾り方と鯉のぼりを出す時期
鯉のぼりを出す時期は、端午の節句の1~2週間前に出すとされていますが、しっかりきまっているわけではありません。
地域によっては、端午の節句の時期が5月5日ではなく、6月5日のところもあるので、一般的な例で春分の日(3月20日)過ぎた頃、
4月の中旬を目安に鯉のぼりを出す家庭が多くなっています。鯉のぼりをしまう時期は、端午の節句を過ぎた晴天の日に片付けます。
五月人形も一夜飾りにならないように4月の中旬までに飾るようにします。
かしわ餅にある意味
端午の節句で食べるかしわ餅の柏(かしわ)の木は、神聖な木とされ、葉は、若い葉がでてからでないと古い葉が落ちないため「代が途切れない子孫繁栄」の意味があり、縁起の良い木といわれています。
江戸時代から端午の節句の食べ物として、塩漬けにした柏の葉でかしわ餅を包むようになりました。
ちまきにある意味
古代中国の詩人で優れた政治家の屈原(くつげん)が陰謀(いんぼう)により失脚してしまいます。愛国心の強い屈原は、将来に絶望し汨羅河(べきらこう)で入水自殺をはかりました。
その後、人々は屈原の無念を惜しみ、川に供え物を投げるようになります。しかし、龍がすべて食べてしまうので、龍が嫌いな楝樹(せんだん)の葉で餅を包んでから五色の糸でしばって供えたそうです。
この話が由来してちまきを食べるようになったという説と屈原が魚のエサにならないように笹の葉にご飯をいれて川に投げて供えたという話が由来してちまきになったという説があります。
菖蒲湯(しょうぶゆ)につかる理由
端午の節句では「菖蒲=尚武(しょうぶ)」に通じることから、この日に男の子の無病息災を祈り、菖蒲湯につかる風習が今も残っています。
菖蒲には、邪気ばらいや魔除けの意味があるとともに、保温効果や血行促進効果があります。お風呂に菖蒲(しょうぶ)を刻んでいれても、長いままいれてもどちらでもよいでしょう。
菖蒲のお風呂⇒菖蒲の葉をいれたお風呂に43度程度のお湯張りをします。そこから、冷まし適温になってからお風呂にはいるようにすると香りがよくなります。
厄除け厄払いの詳しい内容についてはこちらを参考に→【 厄払い ・厄落とし 】 厄年・ 厄払い・厄除け の意味と方法 季節ごとの厄除けすべてまるわかり!
菖蒲酒(しょうぶざけ)
菖蒲酒とは、古来中国で端午の節句に厄除けとしてのまれていたお酒です。サトイモ科の菖蒲の根を細かく刻んで日本酒に30分程度浸してから作る菖蒲酒は香りがよくおいしいそうです。
菖蒲葺き(しょうぶふき)
端午の節句に邪気ばらいや厄除けをするために、5月5日に菖蒲やよもぎを軒にならべたり、5月4日の夜に枕の下に菖蒲をしいて寝るようにしたりするならわしがあります。
菖蒲打ち(しょうぶうち)
菖蒲打ち(しょうぶうち)とは、菖蒲で地面を打ち大きな音を立てて邪気ばらいをすることです。
菖蒲のちがい⇒端午の節句に使う菖蒲は、黄緑色の筒状の花を咲かせます。なじみのある紫の花を咲かす「菖蒲」とはちがいます。
端午の節句の薬玉(くすだま)とは
中国から伝来した薬玉(くすだま)は、古くから端午の節句で飾られてきました。
薬玉(くすだま)とは、さまざまな香気をもつ薬草を摘み、玉にしてよもぎや菖蒲(しょうぶ)をあしらい五色の糸を垂らしたものです。
薬玉(くすだま)を部屋に飾ることで邪気ばらいをします。宮廷貴族たちは、家の柱に飾っていたそうです。この薬玉(くすだま)には、長寿を祈願する意味があるといいます。
最近では、お祝いの時などにくすだまを飾ることでなじみがあります。このくすだまの原点は薬玉(くすりだま)のようです。
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