折り紙 のはじまり 懐紙で包むおもてなし ふろしきの包み方 

折り紙 のはじまり  懐紙で包むおもてなし ふろしきの包み方 

 折り紙の歴史

畳紙
写真AC

 折り紙 の起源は正確にはわかっていないのですが、平安時代から着物を入れる「畳紙(たとうがみ)」があったことから

折って包むという文化が古くから日本には存在したと考えられています。折り紙の元になっているのが

室町時代(1338~1573年)武家が手紙や贈り物を包み送る時の礼法として「礼法折り紙」が「折り形」として発展していったことからだといわれています。

武家礼法は、最初幕府の政所(まんどころ)職と御所奉行を兼務していた伊勢家が中心となり、礼法折り紙を指導していたました。

後に、織田、豊臣時代に弓馬の達人として尽力していた小笠原家により武家礼法の折り紙を広めていったとされています。

 折り紙のはじまり

折り紙
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日本で現存するもっとも古い折り紙は、皇大神宮(伊勢神宮内宮)にある神体をかたどった折り紙だそうです。

この名残が現在でも行われているお祓い(おはらい)の形代(かたしろ)になります。

神事以外にも日本には、包むという文化が古くからあります。平安時代から着物を入れる「畳紙(たとうがみ)」の他にも、包装紙で包んで渡す贈答品、

ふろしきで包んで持って行くこと、慶事や弔事のときのお金を包むことなどがあります。

また、式辞の時に書く奉書紙では、二つ折りにして用いる書式も日本ならではの文化です。

室町時代に入ったころから、今の折り紙の形につながる折り鶴、かぶと、三方、宝船、やっこさんなどの遊戯折り紙ができました。

井原西鶴の「浮世絵草子(うきよえそうし)」の中では「おりすえ」という言葉で折り紙を表現していたり、

やっこさんなどの折り紙が浮世絵にえがかれることもよくあったことからみても、昔から日本人にとって折り紙はなじみ深いものだったことがわかります。

 折り紙 は教育として使われている

折り紙は、明治時代の後期から大正時代にかけて教育として礼法教科書や作法教科書に載っていました。

昭和29年には、創造力を養う教育がはじまり折り紙が角と角の切り口を合わせる機械的な操作であり模倣のくりかえしであることから

ユネスコ主催の美術工芸教育国際研究会議の際に教材からはずされましたが、造形折り紙は、図形、立体との関係、形、数値などの学習に役立つことから

情操教育の効果が認められているそうです。

情操とは⇒美しいものやすぐれたもの、尊いものなどに触れることで、感動することで豊かな心がそなわることをいいます。

「 折り紙 つき」の言葉はここから

「この品物は折り紙つきです。」という言葉には、間違いないという意味合いがありますが、そもそもこの「折り紙つき」という言葉のもとは、

平安時代末期から室町時代の古文書に「折紙」という文字が表記されていることからはじまります。

昔は、品物などにつける鑑定書をふたつ折りにしていれるのがきまりであったことからこの鑑定書の紙を「折紙」とよんだそうです。

このことから、現在でも品物の保証をしめす言葉として「折り紙つき」という言葉が使われるようになりました。

懐紙で包むおもてなし

折り紙
イラストAC

日本には、懐紙で包むおもてなしがあります。

正月や節句など季節ごとに懐紙を使い、その時々の花や木を差し込み飾ったりお菓子をのせてふるまったりする美しい文化です。

折り紙 懐紙
イラストAC
折り紙 懐紙
イラストAC

懐紙を鶴の形に折って茶菓子をのせることや器の形に折ってもてなすことなどさまざまな折り方でおもてなしをします。

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包装のマナー

懐紙の折り方にも作法があり、慶事のときには、できあがった包みを右手で開けるように折り、包み終わりが右上になるようにします。

弔事のときは、反対で包み終わりが左上になります。

ふろしきの包み方

ふくさ包み

①中央に品物を置き、手前からふろしきをかぶせるようにします。

②かぶせたふろしきを手で押さえながら左右順番にかぶせていきます。

③角をしっかり整えてから奥のふろしきをかぶせていきます。

おつかい包み

おつかい包み
イラストAC おつかい包み

①中央に品物を置きます

②手前側をかぶせるようにします。

③奥の端をかぶせてあまったら内側に折り込むようにします。

④左右の端を持って真上に引き寄せ、しっかり真結びにして完成です。

贈答品などお礼を渡すときのマナーについてはこちらを参考に→お世話になった人へちょっとした お礼 あいさつのとき のし の書き方

折り紙と五節句

七夕
写真AC

日本には、折る包むという美しい文化があります。

折り紙は、節句でもかぶとを折ったり、七夕飾りを折ったりと季節ごとにたのしめるものになっています。

日本ならではの文化は、美しい伝統工芸といっても過言ではないでしょう。

デジタル時代だからこそこれから先も折り紙のような工芸を絶やさないようにできるといいですね。

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節句については⇒【端午の節句】5月飾り 端午の節句 で用意するもの それぞれの意味すべてわかる!

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