雷 の仕組み 雷 の歴史と起源 雷神 神話がまるわかり

雷 の仕組み 雷 の歴史と起源 雷神 神話がまるわかり

 雷 のおこりやすい季節

雷
https://cdn.pixabay.com/photo/2017/12/15/11/07/lightning-3020873__340.jpg

春3月(啓蟄けいちつ)の頃から 雷 が鳴り出す季節になります。春3月頃から大気の状態が不安定になりやすいため、雷がおこりやすくなるというわけです。

春におこる雷のことを「初雷」「春雷」といい、冬眠していた生き物を起こす雷ともいわれています。

夏に向けて雷は激しさをましていくようになります。

雷は、気象用語では、「雷電」と呼ばれ、簡単にいうと急速に発達した大気の状態が落雷をひきおこしていきます。

雷雲とは

上昇した雲の中に氷となった粒同士がぶつかり合い静電気がおきます。やがて雷雲(マイナス電荷)となり地表のプラス電荷と引き合い放電する状態が落雷です。

日本は、古くから雷は神がならしているものと考えられていました。俵屋宗達の風神雷神の絵からも想像できますね。

風神雷神の詳しい内容はこちらを⇒【国宝】 風神雷神図屏風 を解く!俵屋宗達のしかけたからくりとは

ここからさらに雷に関する興味深い歴史のお話です。

雷は神様がならす由来

は大和言葉で、「神鳴り(カミナリ)」と書きます。

雷は、音を伴うことから俵屋宗達の風神雷神の絵でも見られるように雷神は、太鼓を背負いバチを持って描かれることが多くなっています。

神鳴り(雷)は、天にいる神様がつくると考えられてきました。雷に「稲光(いなびかり)」「稲妻(いなづま)」という言葉がつきものなのは、

雷は雨をともなう=水に関係することから農業や稲作を守る神様でもあると考えられているため「稲」の言葉がつかわれています。

雷の神様 八柱の雷神

雷 神
https://cdn.pixabay.com/photo/2019/08/25/02/55/fantasy-4428613__340.jpg

雷の神様には、イザナミ(伊弉冉弥命)が黄泉の国へいくことになったときイザナミの死体から生まれた、八柱の雷神の神話があります。

イザナミは、火の神を産んだことが原因で、大やけどを負ってしまい死者の国と呼ばれる黄泉の国へ行ってしまいます。

黄泉の国へと行ってしまったイザナミを引き戻したいイザナギ(伊弉諾弥命)は、イザナミに会いにいきます。

イザナミは、イザナギに「黄泉の国の神と相談するからそれまで待っていて欲しい。その間決して、私の姿をみないで」といいます。イザナギは、言われたとおりにするのですが、

待っても待ってもあらわれないイザナミが心配になり、約束をやぶってイザナミの元に行ってしまいます。

しかし、そこにいたイザナミは、体が腐りウジ虫がわいているだけではなく、恐ろしい雷神を宿していました。

イザナミ頭からは、「大雷(オオイカヅチ)」胸から「火雷(ホノイカヅチ)」腹から「黒雷(クロイカヅチ)」陰部から「柝雷(サクイカヅチ)」左手から「若雷(ワキイカヅチ)」

右手から「土雷(ツカイカヅチ)」左足から「鳴雷(ナルイカヅチ)」右足から「伏雷(フシイカヅチ)」がいたのです。

こわくなったイザナギは、来た道を逃げ帰ります。それに気づいたイザナミは、怒りだし、イザナギを追いかけるようにいいます。

いわれたとおりに、黄泉醜女(ヨモツシコメ)と八柱の雷神イザナギを追いかけます。怒ったイザナミは、自分の髪かざりを投げます。

投げられたイザナミの右髪飾りからは、葡萄(ぶどう)の木となり実をつけ、左の髪飾りからは、タケノコができます。

それを見た黄泉醜女(ヨモツシコメ)は、がまんできずに食べだしてしまいます。

難をのがれたようにおもったイザナギでしたが、八柱の雷神は、変わらずイザナギを追いかけてきていました。

イザナギは、先に桃の木があることに気づき、桃の実を八柱の雷神たちにに投げつけます。すると、八柱の雷神たちは、おそれをなして逃げていきました。

ここに出てくる雷神たちには、魔物、精霊といったいい伝えがあります。余談ですが、桃の節句には、この話からわかるように厄除けの意味があります。

詳しい内容はこちらを⇒【 ひな祭り 】桃の節句 飾り方用意するもの 桃の節句 の意味まるわかり

【 厄払い ・厄落とし 】 厄年・ 厄払い・厄除け の意味と方法 季節ごとの厄除けすべてまるわかり!

 雷 の神様 賀茂別雷(カモワケイカヅチ)

上賀茂神社
https://cdn.pixabay.com/photo/2016/06/13/15/01/japan-1454396__340.jpg

雷に由来した神様といえば、賀茂別雷(カモワケイカヅチ)が有名です。

京都の上賀茂神社(かみがもじんじゃ)の神様カモワケイカヅチは、女神玉依姫(タマヨリヒメ)から生まれました。

タマヨリヒメは、神霊が依りつく巫女とされています。あるとき、タマヨリヒメが川辺で遊んでいると、上流から赤い矢(丹塗矢)が流れてきます。

タマヨリヒメは、その矢を持ち帰り寝床の下に置いて寝ると身ごもっていました。

この赤い矢(丹塗矢)の正体は、乙訓神社の火雷神(ホノイカヅチ)といわれています。

タマヨリヒメから生まれたカモワケイカヅチが元服の頃(12歳~16歳)になると、祖父が宴の席でカモワケイカヅチに「お父さんだと思う神様にお酒を捧げなさい」と言います。

カモワケイカヅチは、手にお酒をもつと屋根をつきやぶり天にいる雷の神様(火雷神)のもとへ昇っていきました。

立派に成人したカモワケイカヅチは、再び神山に降臨したと伝えられています。春から夏にさかんに鳴り響く雷にまつわる神話です。

《広告》

様々な世代、ジャンルを揃えた傘を提案する公式通販サイト、ASCENTE ONLINE STORE