重陽の節句(ちょうようのせっく)9月9日秋の節句で厄除け 長寿を願う!重陽の節句やり方意味のすべて
- 2019.09.02
- 日本の文化 しきたり 方法がわかる(月別 四季 文化すべて)
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重陽の節句 (ちょうようのせっく)は、秋の節句になります。春の桃の節句と同じ5節句のひとつですが、近年では、あまりなじみがない人も多いかもしれません。
重陽の節句 には、菊の花を浮かべたお酒や菊づくしの食べ物・秋の旬の栗ご飯などをたのしむならわしがあり、長寿や厄除けの意味がある日本ならではの美しい文化です。重陽の節句の楽しみ方を詳しくご紹介していきます。
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重陽の節句のはじまり
重陽の節句は、菊の節句とも言われています。昔、中国で重陽の節句のときに袋に入れた茱萸(しゅゆ)の実’(グミの実)を肘から下げ、菊酒を飲むならわしがありました。
中国では、菊は霊力が高い花として知られ、長寿の花として今も漢方薬などに使われ親しまれています。
重陽の節句が9月9日なのは、中国の陰陽思想で奇数が「陽の数字」と考えられ、9がふたつ重なる「重陽」が最大の気が増える時にあたるからです。
奇数は、縁起が良い数字と考えられているのですが、奇数が重なると気が増えすぎるので逆に不吉と考えられたところもあります。
そのため、中国では「9月9日に災いが起きても、茱萸の枝を肘に巻いて高いところへ登り、そこで菊の酒を飲むと難をのがれることができる」という言い伝えもあり、
9月9日重陽の節句は、魔除けのとき、長寿祈願の節目とされるようになりました。中国のならわしが日本に伝来し、日本でも平安時代から宮中で菊の宴が催されるようになります。
また、宮中行事で菊花酒を飲み、詩を詠むお祝いもあります。いつしか「重陽の節句」はおめでたい日として日本人にも楽しまれるようになりました。
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菊の花の効能
菊の花には、疲労回復や食欲増進、目の疲労回復、コレステロールを取り除き血圧を下げるなどの効能があります。昔から菊は、生命力の象徴ともいわれ、不老長寿の花としても親しまれています。
重陽の節句の楽しみ方
重陽の節句には、厄除け、長寿、のほかにも若々しさを保つ効果があります。重陽の節句では、菊づくしのものや秋の食べ物栗ご飯などを用意していきます。
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①菊酒
重陽の節句で親しまれてきたものが菊酒といえるでしょう。菊酒とは、菊の花びらを摘み取り、酒の上に浮かべたり、氷砂糖と菊の花びらを一緒に寝かせて焼酎に漬け込むなどして楽しむお酒です。
②菊づくし料理
食用の菊の花びらを軽くゆでてから水にさらし、酢の物、おひたしなどにいれます。菊の葉は、天ぷらとして楽しむことができます。このように重陽の節句では菊づくし料理を用意していきます。
③菊の着せ綿
菊の着せ綿とは、9月8日の夜に菊の花に真綿をかぶせて菊の香りをふくんだ夜露をしみこませ、重陽の節句の9日の朝にその真綿で体をなでて清めると若々しさがよみがえり長寿になるといわれています。
④菊枕
菊枕は、菊の花びらを天日で干して詰め物して枕にしたものです。菊の良い香りがする菊枕には、目の病や頭痛に効果あると言われてきました。また、菊枕で寝ると好きな人が夢に出てくると信じられ、女性から男性へのプレゼントにしたそうです。
⑤栗ごはん
重陽の節句では、菊のほかにも旬の食べ物の栗をつかい栗ご飯にし、菊料理と一緒にいただくと良いと言われています。
⑥山登り
中国の故事で重陽の節句のときに高いところへ登って難を逃れたという話から9月9日に山登りをし、無病息災を願うならわしがあります。
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重陽の節句のお雛様
昔は、桃の節句でお雛様を飾るように9月9日の重陽の節句でもお雛さまを飾っていたそうです。この重陽の節句で飾られるお雛様を「秋の雛」「後の雛」といいます。
俳句の秋の季語に「秋の雛」「後の雛」「菊雛」の言葉もあります。菊の花を使って美しく飾られた菊人形を近年では見ることが少なくなってきていますが、
江戸時代から菊の栽培がさかんになり菊人形が日本の文化として根付いていきました。
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重陽の節句から見える歴史
重陽の節句に菊の開花が間に合わないことや稲の収穫前は、静かにすごすという日本の風習などの理由から、
桃の節句などに比べ静かな節句といった感じですが、重陽の節句には、古くから豊作を願い、自然災害を避けるための祈りをささげる意味もあるといいます。
日本の歴史の中には9月9日の重陽の節句を行えなかったときには、旧暦の10月、11月に「残菊の宴(ざんぎくのえん)」としてお祝いしたこともありました。
また、秋の収穫祭でも菊がまつられ神様を迎えるというしきたりが残されています。令和時代へ継承しなければいけない日本の美しい風習のひとつです。
ぜひ、重陽の節句を楽しむ参考にしてみてください。
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